プロファイリング概要①:そもそもプロファイリングってなんなのよ?
- 2018.12.27
- 脳みその教科書

どーも皆さんこんばんわ。
大賢者の名を騙る安楽椅子探偵
ガンダルフと申します。
人間、どうしても主観というものが働きまして
何をするにも自分の経験から学んだことを重視してしまう。なんてことが多いものです。
探偵業のアマとプロの違いは、「客観性を持てるか」という何とも当たり前なことが基準だったりするというお話を聞きまして、これまで体系的に何かを学んだ覚えがない私ですが、ちょっと気まぐれに「プロファイリング」という分野を学んでみようと思います。
犯罪行為の目的は「金か愛情」

いまどきどのタイミングでテレビを見ても、「どっかで誰かが殺された」なんて話を聞きますよね。
心理ってのは複雑で、簡単に理解できないように見えます。
ですが警察にとってはそうでもないようで、これまで起こった殺人事件の根本を辿ってみると、その多くが「金か愛情」のトラブルなんだそうです。

捜査に至っては、被害者に「金か恋愛でトラブルが無かったか」を調べるのが第一の手順。
メール、LINE、日記、手帳、知人の証言や人間関係を洗い出して見れば、ほとんどの場合
「あ、コイツだな」
と目星がつくようで、調べてみると結局ソイツが犯人。
実際に起こる事件なんて、それほど問題にはならないのが普通です。
通常、この関係を「加害者ー被害者関係」と専門的に呼びます。
ここで困るのが「金か愛情」以外の事件。
警察の捜査の限界は?

犯人が、その日に知り合ったばかりの人を殺した。
強盗が、金を取ろうと押し入った家で人を殺した。
そんなパターンには、加害者と被害者に関連性を持たないために、操作の難度が格段に上がります。
そんなときに警察に出来ることと言ったら、近所の前科者を調査するか、現場の遺留品から捜査を始めるくらいです。
もし犯人が前科持ちでない場合、捜査が難航するのは当たり前。

また、現場の遺留品が大量生産だった場合も、犯人に行きつくのは困難になります。
「現場に落ちていたダイソーのバンダナ」
ダイソーは一万単位で商品を買い付けて格安で販売するタイプのビジネスモデルですから、何の参考にもなりゃしませんよね。
商品を購入した人間をリストアップすることが捜査の次段階ですが、一万人のリストが何の役に立つのか。
指紋採取?役に立たねぇよ。

また、指紋も同様です。
あなたは指紋採取されたことありますか?
指紋による人物特定は、「前科者」にしか通用しません。
警察に指紋が登録されているのは、いわゆる前科持ちくらいのもの。
現場で指紋が見つかっても、それ自体から犯人にたどり着く方法もかなり難しいんです。

もっとも難しいパターンは” 連続殺人”。
犯人が複数の人間を一定期間に渡り殺傷するケースを指します。
反対に”大量殺人 ”を定義しておくと、 昨今アメリカの銃乱射のような無差別殺人のように、一か所で大量の人間を殺傷するケース。
どちらのケースも、犯人像や動機が大きくことなります。
プロファイリングの始まり

殺人そのものを目的とする犯行があります。
「人を殺したい」という動機の場合、対象は誰でもいいので”被害者ー加害者関係”が全く見えない殺人事件が起こります。
これ系の反抗は、とても奇妙な関連性を持つことが知られています。
例えば、「老女限定で起こる事件」だったり、「ショートカットの女の子を狙った犯行」だったり。
殺人欲求と性衝動は密接に関係しているといわれ、犯人は「好きなタイプ」を狙う場合が多いんです。
こんな事件が起これば、当然市民はパニック状態。
犯人も捕まりにくい状態ですから、パニックは長期化します。
こんな困った状態を解決する方法として、「プロファイリング」という手法が注目されるようになりました。
プロファイリングとは?

このブログでも取り上げているように、1960年代のアメリカでは異様なまでに連続殺人事件が起こります。
これまでのように「金か愛情」の犯行に当てはまらない事件を解決するため、FBIはプロジェクトを発足します。
テレビでよく見る犯罪心理学者は、人によって見解が異なることが多いんですよね。中には少しも当たらない推理もあります。
これは、一人一人の「心の闇」を想像するやり方であり、FBIはこの方法を取らないことでプロファイリングで一定の成功をおさめます。
次回は、このFBIが行ったプロファイリング方法から話を進めていきましょう。
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