旧ソ連の水面下を泳ぎまくった「KGB」の諜報活動について調べてみた。
- 2019.04.01
- 雑記

どーも皆さんこんばんわ
ゲーム探偵でおなじみ、ガンダルフと申します。
アメリカスパイCIAについては以前書きましたが、世界にはまだまだ秘密裏に活動するスパイ集団が存在しています。
今日は冷戦時代にCIAと対を成すといわれた”あの組織”について書いてみましょう。
世界でも有名なスパイ組織「KGB」とは

前身にチェーカーと呼ばれる秘密警察の系譜を引き継ぐ、旧ソ連で活躍した組織。現地での発音は「カーゲーベー」です。
アメリカにはCIA(諜報)やFBI(国内警察)、DEA(麻薬捜査官)といった専門活動を行う組織を分割して管理していますが、旧ソ連では

KGBが一括管理
「KGBは秘密警察」という話をよく聞きますが、あれは誤り。
正式には「国家保安委員会」といい、国内全体の防衛のため対テロ部隊や要人警護も担っていました。いわゆる超巨大組織だったようです。
プーチンも在籍した”KGB”のリクルート

まずはコチラをご覧ください。
コチラはロシアのウラジミール・プーチン大統領が、旧ソ連時代に東ドイツにてスパイ活動をするために使用していた”身分証”です。
旧東ドイツの秘密警察であるシュタージが発行した身分証で、シュタージの記録保管所で発見されました。

見たとおりかなり若く、33歳のころの写真だそうです。
東ドイツ国家保安省の工作員として、一般市民を徹底的に監視していたプーチンは、この頃の活動を誇りに思っているといいます。
プーチンはそもそも小学生の時に旧ソ連のKGB支部へ訪問し、職員に対し

「どーすればけーじーびーにはいれますか?」
と質問しており、職員は
「KGBは自ら志願してきた者を絶対に雇わない。今後は絶対に自分からコンタクトしないこと」
と真摯に対応した上

・大学は法学部が有利であること
・言動や思想に問題点があってはならないこと。
・スポーツ実績があると、他人より選考されやすくなること。
・リクルート後はソビエト連邦共産党への入党が条件
と質疑応答してくれています。
職員めちゃめちゃやさしい。
もっと鬼軍曹みたいなオッサンが

「我がKGBの情報は門外不出!!!」
とか立ちふさがるもんだと思ってた。
北斗神拳とか使うと思ってた。

事実プーチンは忠実に教えを守り、レニングラード大学で法学部を専攻。大学四年の際にKGBからリクルートを受け、1975年の大学卒業後にKGBへ就職しました。
KGBは冷戦期において旧ソ連崩壊まで対外諜報や国内防諜を行っていた組織です。アメリカ中央情報局(CIA)やイギリス秘密情報部(SIS)などの有名どころと、日々血で血を洗う情報戦を繰り広げていたとされます。
諜報活動について

もちろん諜報活動にも手を抜かなかったようで、現在では英国においてロシア軍情報部門の元大佐と長女に対する暗殺未遂疑惑なども浮上しています。
臭いものは元から絶つのがKGBのやり方。まぁ他のスパイ組織も大して変わりはしませんが、暗殺活動も実際に行われていた証拠が発見されています。

こちらは”傘”です
毒針仕込の
KGBによって開発された暗殺傘で、1978年にブルガリア反体制派のゲオルギー・マルコフの暗殺に使用された記録が残っています。

他にもアナルに仕込めるツールセットも用意されていたり、毒入りカプセルを仕込んだメガネ

靴底無線送信機や”タバコ”擬態型ピストル


様々な”暗殺用具”の開発に余念がなく、任務遂行には感情を殺す冷徹さも必要だったことが容易に想像できますね。
日本も実はKGBの監視に晒されていたんです。
KGBのスパイは「要人に成りすます系」が多く、日本でも大使館職員を隠れ蓑に活動しており、新聞業界へも圧力をかけられ情報統制されていたことが、旧ソ連崩壊後の情報開示により明かされました。
ソ連崩壊後

ソヴィエト社会主義共和国連邦は、マルクスの資本論を信奉しそれを実現しようとした国家集合体でしたが、残念ながらその夢もむなしく散ることになりました。
ソ連の解体後のKGBは、その背景にソ連の忌まわしき国家体制の象徴として見られていたおり、また一部のKGB関係者がソ連解体の抵抗勢力として活動していたことから

んもぉ~KGBじゃま!!
という悲しい市民の声により消滅を余儀なくされました。
「バラしたら殺す」という苛烈な情報統制により、国外にソ連の情報はほとんど出回ることはありませんでしたが、これを期に堰を切ったように外部へ情報流出。
元KGB職員の体験談からお役所職員のバカ話に至るまで、ありとあらゆる情報がバレてしまいました。
実はその中に、現在北朝鮮を統治する”あの一族”に関する極秘情報も入っていたりするので、機会があればご紹介したいと思います。
まとめ

2017年6月、プーチン大統領自身の口から、KGB時代の任務が「違法な情報収集」と関係していたことを明らかにしており、KGBのスパイは「特別な資質、特別な信念、そして特別な人格」を必要とする人材ばかりだったと語りました。
冷戦時には近隣他国を操作してアメリカとの代理戦争を繰り広げていたソ連。
この活動も、実は全てKGBによる情報操作が可能にしていたと考えれば、その影響力と組織力には度肝を抜かされるってモンですね。
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