海水しかない?炊け。どんな状況でも生き残るスキル②

海水しかない?炊け。どんな状況でも生き残るスキル②
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ど~も皆さんこんばんわ!ガンダルフと申します。

 

さて前回、”どんな状況でも生き残る”をテーマにブログを書きました。

まだの方はこちらも見てね。

 

水が飲みたい?なら炭を焼け!どんな状況でも生き残るスキル①

前回の記事では、川の水の危険性から安全に飲むための方法までをお伝えしましたが、「この知識では海水を飲むことは不可能だ」という結論で締めくくりました。

 

しかし、考えてもみてください。

 

 

 

現代人の誰もが”急に異世界転生しちゃったらどうしよう”という問題に直面していますよね?ね?今や社会問題ですよね?

 

山田さんのように安定志向なら無事に生き延びられるの?

否!

高校生が急に異世界に召喚されて、その場しのぎで飯がGETできるの⁉

否!

 

 

 

ど~するんですか⁉もし海の近くに放り出されたら⁉

ど~するんですか⁉神がくれたスキルが”耳かきS”とかだったら⁉

 

川沿いに歩けばいずれは人里に……なんて知識が役に立つのは”地球”だからです。もしその世界の生命体が、水を必要としなかったらど~するんですか。そんなところに集落は築きませんよ。

 

しかし、我々には”水”が必要なんです。

ならば、ここで”海水”でも飲めるようにできる知識を得ておく方が、どんな状況でも生き残るためによっぽど役に立つってもんですよね?ね?

 

ならば今日は前回の続きとして、”水”をテーマに書いていきましょう。

 

 

純水?自然界にそんなもんねぇ!

前回お伝えした炭焼きからの簡易浄水器では、どうしても限界があります。

それは、水分中に含まれる不純物を取り除くことができても、”混入した液体”は取り除くことができないということです。

 

ブラックコーヒーに混ぜたミルクが浄水器で取れるもんなら、東レのトレビーノは必要ないです。

また、取り除くことが出来る不純物に元々付着していた病原菌は、水中に溶け出してしまったら浄水器ではもう取り除くことができません。

 

そこで、昔の人は考えました。

液体の純度を上げればいいんじゃね?と。

 

 

そこで登場したのがコチラ

蒸留器です。

 

これは、液中に含まれる不純物は、その量によって液体の沸点を変えてしまうという特徴を基に、2種類以上が混ざった液体を加熱・冷却によって純化したり、濃度を高めたりするための器具です。

 

蒸留の歴史と力

蒸留は、西暦100年頃に錬金術の一環として生まれた、科学技術の一つです。

その頃の人間は、錬金術を用いて本気で不老不死を探求し、4000年もの長い時を費やして、3つの大陸で研究されました。

しかし、そこで得られた結論は

1.鉛と金は異なる元素で、同じ物質の不純なものと純粋なものではない。

2.そもそも欠陥だらけで、老化し衰える身体しか持たない人間では、不老不死は到底不可能

3.病気の原因には、環境的、遺伝的、精神的などの様々な種類があり、一つの治療法で対処するのは無理

 

 

 

つまり

「人間の創造力、命、努力の途方もない浪費の結果、得られた有益なものとしては、蒸留以外ほとんど皆無であり、それすら飲料に応用することを誰かが思いつくまで1000年かかった」

という結果に。

 

蒸留が発見されるまで、液体の純度を上げることは不可能でした。

このプロセスを用いることで、アルコール中から水分を取り除き、度数を高めることが出来るようになり、また海水から塩分を取り除く”脱塩”などの、化学物質の分離が可能になったわけです。

 

この知識が無ければ、「煮物が煮詰まったら水を足せばいい」という思考に至ることすら不可能なわけです。

 

え?中学校で習った?なら作れますか?蒸留器。

 

蒸留器の作り方

皆さんがよく知る蒸留器は、このようなものではないでしょうか。

デカいデカい、ウイスキー作ってるんじゃないんだから。

 

内部構造としてはこのようになっています。

いやいや、自作出来ないから。どうやってそんなクネクネさせるのよ。

 

やっぱり、コイツを参考にするのが一番ですね。

 

ルフィくんも眺めるこの器具こそが、サバイバルに特化した蒸留器です。

内部の構造は、以下のようになっています。

 

 

鍋の上に置かれたボールに冷たい水を入れ、内部に蒸留したい水分を入れます。

ボールの底、一番丸くなっている部分の下に、空のコップを洗った石などで浮かないように固定し、完成。

 

コレを丸ごと火にかけると、中の海水が沸騰している間に蒸気が発生し、冷たいボールの底部にぶつかることで凝結します。

はい、ご家庭でも簡単に”蒸留”が出来ました。

蒸気を捉えて、それを液体に戻し、その液体を熱から遠ざける。これの繰り返し。

そのために、数分毎に中のコップから液体を取り出す必要はありますが、まぎれもなく蒸留です。

 

 

 

蒸留がうまくいくのは、異なる液体の沸点が異なるからであり、混合液を沸騰させたときに生じる蒸気は、元の混合液とは成分比が違っています。

蒸気の方には、沸点の低い液体が多く含まれています。ワインを蒸留すると、蒸気中にはアルコールが多く含まれることになりますね。

これを繰り返すことで、沸点が低い液体をより高純度にすることが可能なわけです。

もちろん、この簡易装置で完全な純水を作ることは不可能です。

より高純度の液体を取り出すには、やっぱりこんなアランビック型と呼ばれる蒸留器が欲しいところですね。

また、ロシアのような寒い地域に転生しちゃった際は、蒸留にこんなものすら使いません。火すら必要ないです。

「凍結蒸留」と呼ばれる方法で、液体を外に出して凍結するまで放置すればOKです。

凝固点が最も高い液体から凍結し始めるので、最後に中の氷を取り除けば、それ以外の成分は残りの液中に濃縮されているというわけ。

どちらの方法でも、海水を引用に適した真水に分離することが可能です。

まとめ

いや~、ついでにアマゾン調べてみたら、あるわあるわ。


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え?なんなの?最近の一般家庭では、そんなに蒸留作業をする必要があるの?俺が時代遅れなの?「田中さんちの蒸留器、壊れちゃったらしいわよ?」とか給湯器感覚でよく使われるものなの?

すいません、一人暮らしの私としては、一般家庭のトレンドを知る方法が皆無ですので、ちょっと存じ上げませんでした。だとしたら、こんな場違いなブログを書いてしまって申し訳ありません。

あと、最後に言っときたい事は

知識と言うのは、既存の組み合わせによって新たな領域へと至る。

ということですね。

以前書いたコチラの記事、2021年1月現在でなんと閲覧者数ランキング第二位となっております。

 

誰でもご家庭で簡単に「お酒」を作れちゃう。密造酒についての話。

 

ここでご紹介する悪意を感じ取った人は、勘違いですのでその握りしめた拳を降ろしてください。お願いします。

知るということは、偉大な力を得るということです。

その偉大な力には、大きな責任が伴うことをご理解いただけますと幸いです。